足が冷えるという症状は女性に多い症状ですが、女性特有というわけではありません。しかし、男女を比べると圧倒的に女性に多く、しかも同じ冷えるという症状を訴えていても男性と女性とではその程度や冷え感の質はだいぶ違っています。そう考えるとこの症状は骨盤内臓器の男女の違いがかなり影響しているということが分かると思います。つまり女性の場合は子宮や卵巣が骨盤内にありますから、ここの状態が足の冷えと関係しているということです。
そしてもう一つは骨格上の男女の違いもあります。それは女性の方が股関節が内側に傾いている、つまり内股になっているということが足が冷えるという症状と関係しているのです。
この二つの要因に共通しているのは、どちらもお腹から脚の方に走っている神経や血管の流れが骨盤の中や脚の付け根(股関節)で阻害されているということです。簡単に言うと、骨盤の中の生殖器や腸などの働きが悪くなると硬くなったりしますし、内股になるのは股関節の前の筋肉が硬くなって内旋してしまうので神経や血管を圧迫しやすくなるために冷えたり、冷たい感覚が起こるというこです。
鍼灸や整体では臓器の循環を改善したり、股関節の動きをよくしたりするので冷え性が改善するということですが、ある程度の年齢になってくると血管そのものが硬くなったり詰まってきたりするので、年齢が上がるにつれて治りにくくなりますから、若いうちから食事に気を付け、適度な運動をしておくことが大事になってきます。多くの場合、日常生活に支障がないと足の冷えをしっかり治そうという気持ちになりにくいものです。ですが、特に女性の場合は生殖器の状態(ホルモン、自律神経も関係)、便秘、貧血、筋力不足などがありますから、冷えの原因を見極めて、それに対する治療や対処をすることが後々大きな差となって現れてくるので、早いうちに治療を受けてもらうことをお勧めしています。
次は、もう少し詳しく説明し、お家でできる対処法についてもお話していこうと思います。